セルゲイ・ディアギレフ(1872~1929)がひきいたロシア・バレエ団(バレエ・リュス)は、1909年から1929年にかけて、パリを中心にヨーロッパで活動した。ストラヴィンスキーには《火の鳥》や《春の祭典》、ラヴェルには《ダフニスとクロエ》、ファリャには Select... 《恋は魔術師》 《はかなき人生》 《三角帽子》 《スペインの庭の夜》 というように、新しい音楽を委嘱したが、既存の音楽を用いてバレエ作品を仕立てることも多かった。ドビュッシーも、ロシア・バレエ団のために《遊戯》というバレエ音楽をあらたに作ったが、彼の管弦楽曲である Select... 《夜想曲》 《海》 《牧神の午後への前奏曲》 《映像》 に、ロシア・バレエ団のダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキーが振付をした作品も話題になった。また、ロシア・バレエ団は、リムスキー=コルサコフの音楽を用いて、バレエ音楽を作ることも多かった。《金鶏》や《サドコ》、そして《雪娘》などのオペラの一部のほか、管弦楽曲の Select... 《スペイン奇想曲》 《禿山の一夜》 《ロシアの復活祭》 《シェエラザード》 にもあらたなストーリーを付与してバレエ作品を生み出した。