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News Release 2020/4/8

この度、洗足オンラインスクールでは「対位法」の学修支援ソフトウェア「地球の旋律線」を発表いたします。

洗足学園音楽大学はネットワークを用いた学修環境の構築の研究を進めており、2007年4月に洗足オンラインスクール・オブ・ミュージックを開校以来、多くの教材を発表しました。

2015年9月に和声法の学修支援システムを発表しましたが、今回は対位法の学修、および同授業の効率化をテーマとしたソフトウェアとなり、作成された旋律線を評価し、得点として可視化することができます。

これにより、西洋の2大作曲理論である「和声法」と「対位法」について、ネットでの学修支援を可能にいたしました。

なお、対位法や和声学の学修支援システムをはじめ、洗足オンラインスクールの教材は《すべて無料》でご利用いただけます。

 

対位法とは

対位法とは、複数の旋律を互いに調和するように重ね合わせる技法で、例えば J.S.バッハの作品に多く見られます。

対位法を修得するために考えられた学修方法は多数ありますが、特に「パリ国立高等音楽院」で考案された方法が日本ではよく用いられます。

その方法とは、決められた旋律(定旋律)に対して良く調和する旋律(対旋律)を、決められた規則にしたがって作成し、美しさを追求するというものです。

対位法は、個人レッスンや授業によって教師から伝授される技法で、ほとんど全ての音楽大学で教えられている重要な作曲理論です。

対位法を学修することにより、作曲、編曲に対して優れた感性を養うことはもちろんのこと、演奏における表現力の向上に役立ちます。

 

学修者の利点

学修者は第三者(教師)の力を借りずにアドバイスを受けることができ、学修効率が大幅に向上します。

鍵盤の演奏が苦手な学修者は、再生機能を使用して音を確認しながら、より音楽的に学ぶことができます。

試験対策などで、たくさんの課題を実施して練習できます。

 

教育者の利点

学修者は旋律線の問題点を把握できるため、教師による添削にかかる時間を短縮することができます。

授業を効率的に進めることが可能となり、教師はより音楽的な指導を中心に授業を進めることができます。

本システムは反転授業の形式へ応用が可能な ICT 教材です。

 

今後の発展について

旋律を評価できれば、自動で作成した旋律を評価させることもできます。

例えば1万通りの旋律を作成し、順次評価して得点の高い旋律を表示させれば、新しい概念での《自動作曲》の道が開けます。

自動作曲のアルゴリズムを開発したり、採点のデータベースを活用して機械学習を取り入れ、AI作曲への道を開くことも可能となります。