音階のそれぞれの音には、音階上での機能を表す名称が付けられています。これまでに音階の開始音を「主音」といい、主音の短2度下の音を 「導音」 ということを学びましたが、その他の名称についても触れておきましょう。
音階上での名称は相対的です。そのため、調が変われば「主音」などの音の高さも変わります。
下に Sol を主音とする長音階での例を記します。
次に短音階での名称を見てみましょう。ハ長調と比較しやすいように、ハ短調を例に挙げます。
※1 自然短音階は主音とその2度下の音が長2度であるため、導音とは呼びません。その場合の呼び名は共通化されていませんが、「自然導音」や「下主音」などが聞かれます。
・属音とは主音の5度上にある音をいい、下属音とは主音の5度下にある音をいいます。
・中音とは主音と属音の中間に存在するために、その名称が付けられました。
・下中音とは主音と下属音の中間に存在するために、その名称が付けられました。
・中音のことを、下中音と区別して上中音ということもあります。
・属音のことを、下属音と区別して上属音ということもあります。(実際にはあまり聞きません)