短調では、自然短音階の七の和音は多く用いられています。
Ⅰ7、Ⅲ7、及び Ⅶ7 は、むしろ自然短音階で多く用いられます。
自然短音階でのⅠ7、Ⅴ7 は短七の和音、Ⅲ7は長七の和音、Ⅶ7は属七の和音になります。
図3 ハ 短調 自然短音階での例 |
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長音階、和声短音階、自然短音階、それぞれの音階での七の和音とその種類を一覧にします。
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長音階 |
和声短音階 |
自然短音階 |
属七の和音 |
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減七の和音 |
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長七の和音 |
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短七の和音 |
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導七の和音 |
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増七の和音 |
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短三和音+長3度 |
※ 表を見て気づくこと
和声短音階は、和音の種類が変化に富んでいます。
音楽大学の入学試験では、自然短音階の和音は含めないで考える設問が多いようです。その場合は設問に「短調は和声短音階とする」と書かれている場合が多いです(自然短音階を含めると、和音の可能性が膨大に膨らんでしまうためと考えられます)。ですから、長音階と和声短音階の和音を徹底的に学習しましょう。
・減5短7の和音と導七の和音では、前者の呼称のほうが広まっています。(当スクールでは主に後者を使用します)
・減5短7の和音と増七の和音を扱っていない書籍も多くみられます。(近年の音大入試では出題される傾向あり)