楽譜に書かれている音と実際に聴こえてくる音が違う楽器があります。
B管(ベーかん)とかA管(アーかん)などという表現を聞いたことがあると思いますが、それらが移調楽器です。
楽譜にはin B♭ 、in Aといった表記がされています。
譜例1
記音(きおん)
例えば、上の譜例1をいろいろな管で吹くと、下のように聴こえる楽器があります。
譜例2
また、次のように聴こえる楽器もあります。
譜例3
譜例4
譜例5
譜例6
譜例1の音を吹いて、譜例2のように響く楽器を「B管(ベーかん)」【※ 英語のB(ビー)ではない)】
譜例3のように響く楽器を「A管(アーかん)」
譜例4のように響く楽器を「F管(エフかん)」と言います。
クラリネットにはB管、A管の両方があるので楽譜に「in ○」という表記がされ、使う管を指示されます。
オーボエの仲間のイングリッシュホルンはF管です。
楽譜に書かれた音を“記音(きおん)”
実際に聴こえる音を“実音(じつおん)”といいます。
実音が譜例5のように記譜より1オクターヴ上に響く楽器にはピッコロ、譜例6のように記譜より1オクターヴ下に響く楽器にはコントラファゴットがあります。
バスクラリネットは記譜の方法が2種類あるのですが、譜例7のように書かれることが多いです。
譜例7
記音
実音
少しややこしいと思うかもしれませんが、管楽器は移調楽器が多いので譜面の読み方を覚えておくと便利です。