トランペットは、ボタンを押すところが3つしかないのに、どうやっていくつもの音を吹いているのだろう?と疑問を持ったことがある方はいらっしゃいませんか?
PAGE 4 のように3つのボタンを組み合わせるだけでは、7種類の音しか出せません。
では、どうやって、音階を吹いているのかと言いますと、倍音という物理現象を利用しています。
音波とは何か?と言い出すと、このページでは収まりきれないので、ここでは、トランペット管体での音の伝わり方についてのみ言及します。
音速は気温に依っても変化しますし、湿度によっても変化するので、ここでは考慮に入れないこととします。
では、倍音とは何か?というと、金管楽器の場合、管の端から端までで1つの波が構成される音(基音)だけでなく、2つの波、3つの波というように、整数倍の波が共鳴する仕組みになっています。
それを楽譜上で表すと次のようになります。
そしてそれらは7つの運指にそれぞれ対応しています。
C:完全1度
ピストンを使用しない
H:短2度下げる
2番ピストン:12√2=1.0594631
平均率:12√2=1.059463
B:長2度下げる
1番ピストン:12√2の2乗=1.122461848
平均率:12√2の2乗=1.122461848
A:短3度下げる
1・2番ピストン使用の場合:1+(12√2)2乗ー1=1.181924948
3番ピストン使用の場合:12√2の3乗(平均率と同じ)=1.189207133
As:長3度下げる
2・3番ピストン使用:1+12√2ー1+(12√2)3乗−1=1.248670233
平均率:(12√2)4乗=1.25992060
G:完全4度下げる
1・3番ピストン使用:1+(12√2)2乗ー1+(12√2)3乗ー1=1.311668981
ピストンを使用しない:1.333333......=4/3
平均率:(12√2)5乗=1.33483926
Fis:増4度下げる
1・2・3番ピストン使用:1+(12√2)2乗−1+√2−1+(12√2)3乗ー1=1.371
2番ピストン:12√2=1.059463×4/3=1.412617333
平均率=(12√2)6乗=1.41421356